先生、こんにちは。(このクソ野郎!)

先生、こんにちは。(このクソ野郎!)

大学院進学時に研究室を変えた話をします。

【研究室ロンダ】大学院で研究室を変えるという選択

研究室配属で失敗した…そんな人にこそ読んでほしい。そして気付いて欲しい。まだチャンスはある。

 

 

大学の研究室配属で失敗した理系諸君に捧ぐ

理系の学生なら、多くは大学院に行く時代。しかし、配属された研究室がブラックで、研究に対するモチベがなくなった!このまま大学院なんてごめんだ!という学部生もいるだろう。そういう人を見かけたら、私はこう言いたい。

「諦めるのはまだ早い!」

せっかく理系として大学に入ったのに、専門的なことを学ばなくていいのか?

2年間のモラトリアムを手放すことになってもいいのか?

そして何より、

クソみたいな研究室での思い出を最後に学生生活を終わっていいのか?

君たちはここから逆転できる。この記事を読んでそれを知ってほしい。

研究室ロンダという考え方

学歴ロンダリングという言葉を聞いたことがあるだろうか。今通っている大学よりもランクが上の大学院に進学する、これが学歴ロンダリングだ。ブラック研究室から抜け出したい!となると、いっそ他大の大学院に進学してしまうのもありだろう。私の同級生にも学歴ロンダに成功して他大の院へ進学した人がいる。

だが、行く先の研究室がホワイトなのかどうかを判断するには相応に調べる必要がある。しっかり下見をして、現在所属している人に話を聞いて…これらのためには基本的にその大学へ行く必要があると思われる。また、いざロンダをしても、大学が変われば同じ専攻でも教授陣が全て異なるため、様々な面でこれまでと違う環境に置かれることになる。慣れるまでには相当苦労することだろう。最初から〇〇大学院に行くんだ!という固い意志を持った人ならともあれ、今の研究室からなんとか抜け出したいというだけであれば、抜けたあとにもまた困難に遭ってはいたたまれない。

また、大学は同じだが専攻を変更する、というケースも見られる。この場合でも、専攻が変わるということは専門分野をゼロから学びなおすことが多いと考えられ、慣れるまでには大変な苦労があるはずだ。

そこで私から提案したいのが、研究室ロンダリングである。

研究室ロンダは、大学や専攻はそのままに大学院へ進むが、研究室は同じ専攻内の違うところに変更するという方法だ。私の周りだと、これをやっている人は案外少ない。でも、だからこそ知ってほしい。

かく言う私も、実際に研究室ロンダをした身である。

私は2017年4月から大学院生になったのだが、その時に学部時代とは違う研究室へ移動した。このブログを始めたのも、この記事を書きたかったという部分が大きい。

私は学部時代の研究室が嫌で嫌で仕方なかった。しかし、学歴ロンダをするほど勉学や研究に対するモチベーションもなく、配属後はいっそ就活でもしようかと考えていた。そんな時、同じ研究室に昔所属していた先輩が大学院進学時に研究室ロンダをしたと聞いた。そして、本人から話を聞いたとき、これしかないと思った。

実際に新しい研究室で過ごしたのはまだ1ヵ月程度だが、それでも声を大にして言いたい。

今の研究室に不満がある理系諸君は絶対研究室ロンダしたほうがいい。

研究室ロンダの利点

研究室ロンダの利点は大きく以下の3つが挙げられる。

  • 大学院入試について友達と相談できる
  • 研究室の情報を入手しやすい
  • 研究室以外の環境はこれまでと同じ

順番に説明していこう。

入試について友達と相談できる

研究室ロンダの場合、大学や専攻は変わらない。あなたの周りの同級生も、多くは内部進学という形を取ることだろう。よって、入試に関して友達と相談することができる。これは非常に心強いことだと思う。また、一緒に勉強をすることでモチベーションを保つことにも繋がることが期待できる。私は一人ではなかなか勉強を始めないタイプの人間なので、同じ目標を持った友人が身近にいることはとても大きな力になった。

研究室の情報を入手しやすい

同じ専攻の研究室の情報は、学歴ロンダに比べて断然入手しやすい。むしろ、学部生の段階であなたは専攻内のホワイトな研究室について既に調べていたのではないだろうか?加えて、配属後に興味のある研究室に配属された同級生に話を聞くことで、生の情報を即座に手に入れることが可能である。私の経験では、同級生に配属先の話を聞いて回ったところ、前評判とは違ったというケースも散見された(私自身が配属された研究室は前評判が皆無の超ブラックボックスだった。このようになかなか情報が出回らない研究室は要注意)。配属前と後では情報の質が多かれ少なかれ変化することがあるので注意したい。

研究室以外の環境はこれまでと同じ

私が学歴ロンダではなく研究室ロンダを選んだ最大の理由はこれだ。研究室を変えるということは本人にとって大きなリスクだと思う。しかし、慣れ親しんだ大学の院に進む場合、教授陣もこれまでと大きく変わることはない。授業も、学部時代の延長的な部分が多いだろう。学部で4年間を共にした親しい友人もいる。引っ越しなども当然不要だ。

このように、学歴ロンダをした場合にはゼロからのスタートとなる周囲の環境が、研究室ロンダではほとんど学部時代そのままに引き継がれる。これは非常に魅力的なことだと思う。研究室が変われば専門分野も変わるが、学部時代からその研究室に所属している友人がいれば、なんとかなるだろう。

君たちはまだやり直せる

いかがだろうか。研究室に不満を持つ理系学生には、是非研究室ロンダという選択肢を検討してほしい。

ところで、今回の記事では研究室ロンダのために具体的に何をしましょう、ということは細かく書いていない。

これは、大学によって研究室ロンダのために必要なことが異なるかもしれないと考えられるからだ。この記事を読んで研究室ロンダに少しでも興味を持った方がいれば、同じ専攻内で過去に研究室ロンダをした人がいないか、同級生などを通じて直接話を聞いてみることをおすすめする。

理系の学生なら、なんとなくでも大学院に行こうと考える人が多いのではないだろうか。私の個人的な意見としては、経済的な余裕があるのであれば、なんとなくでも全然よいと思う。モラトリアムを延長させるくらいの気持ちでもいいだろう。動機に関わらず、君たちにはそういう機会が与えられているのだから。

だからこそ、折角のチャンスを学部でクソみたいな研究室に配属されたから、と捨ててしまうのはもったいない。

社会に出るとき、大学(院)時代は楽しかった!と思えるように、そういう環境に君たちが進めることを願う。

 

2017年8月28日追記:

私の経験を基にした研究室ロンダリングのマニュアルを作成中です。少しでも参考になればと思います。

fuckprofessor.hatenadiary.jp